Velocity Loss(速度低下率)とは?

基礎編

Velocity Loss(速度低下率)とは?

Velocity Loss(VL)は、1セット内での挙上速度の低下率(%)を指します。
VBT(Velocity Based Training)では「そのセットがどれだけ疲労しているか」を主観ではなく数値で管理するために、この指標を使います。

ざっくり言うと

  • 速度が落ちない=出力(パワー)を保ったまま終われている
  • 速度が大きく落ちる=疲労が進み、粘る(レップを稼ぐ)セットになっている

Velocity Lossの計算イメージ

基本は「セット内の最速(または1回目)を基準」にして、そこからどれだけ落ちたかを見ます。

例:最速レップ 0.80m/s → 最後のレップ 0.64m/s

Velocity Loss = (0.80 − 0.64) ÷ 0.80 × 100 = 20%

※どの速度を基準にするか(最速/1回目/平均)や、どのレップを比較するかは運用で統一するとデータが綺麗になります。


Velocity Lossの目安(目的別)

速度低下率 狙い 現場での使い所
10–15% 出力(パワー)維持 シーズン中/技術練習を邪魔しない強化/フォーム品質重視
20–25% 筋肥大寄り(刺激と疲労のバランス) オフ期の土台作り/ボリューム確保しつつ崩しすぎない
30%以上 疲労蓄積が大きい 追い込み期・限定的に/翌日の練習強度や回復とセットで設計

ポイントは「どれが正解」ではなく、目的(パワー/筋肥大/回復)時期(シーズン中/オフ)で使い分けることです。


現場での運用:Velocity Lossカットオフ(終了ルール)

Velocity Lossは、セットの「終了条件」を作ると一気に使いやすくなります。
たとえば「VLが20%に達したらそのセットを終了」というルールにすると、無駄な粘りを減らしつつ狙った刺激を揃えられます。

おすすめの簡易ルール(例)

  • パワー維持:VL 10–15%で終了
  • 筋肥大寄り:VL 20–25%で終了
  • 追い込み:VL 30%超(※頻度と回復を要管理)

よくある注意点(これだけ押さえればOK)

  • 測定条件を揃える:同じ種目・同じテンポ・同じ計測デバイスで比較する
  • フォームが崩れたら数値より優先:速度が出ていても動作が崩れていれば終了
  • 30%以上を常用しない:疲労が抜けず、技術練習や翌日の質を落としやすい
  • 「今日は速い/遅い」を見逃さない:当日のコンディションが速度に出る(これがVBTの強み)

まとめ

Velocity Lossは、セット内の疲労を数値で見える化し、目的に応じて最適なところで止めるための指標です。
10–15%:出力維持20–25%:筋肥大寄り30%以上:疲労蓄積大
あとは「いつ」「誰に」「何の種目で」使うかを決めれば、トレーニングが一段階“設計”になります。

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